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かむことと認知症
よくかむことは、脳を刺激し、認知症を防ぐ効果があると言われています。
マウスの実験で は、臼歯を削る、あるいは抜去し咀嚼困難な状態にすると、学習能力や空間認知能が低下する ことが明らかとなっています。また、硬いペレット食を与えたマウスに比べ、軟かい粉末食を 与えたマウスは、迷路の学習能力が低いことが報告されています。
脳を調べると神経細胞の減 少がみられます。 人間では、咀嚼すると脳血流量が増加することが分かっています。歯が少ない人の方が、認 知症を発症しやすいとう研究も増えてきています。 口腔の健康が低下すると認知症になりやすい理由として、歯周病が脳の免疫機構や炎症に影 響を及ぼすこと、歯の欠損によって咀嚼機能が低下し、脳への刺激が低下すること、また摂取 食品・栄養が変化することなどが考えられています。
しかし最近では、歯の本数自体は認知機 能と関係はないが、咀嚼と認知機能には関連があること、咀嚼が困難であれば、天然歯と入れ 歯の人で認知機能に有意差がないことが報告されています。これは歯の本数より咀嚼機能の方 がより重要であることを示唆しています。 むし歯や歯周病で歯の欠損が生じても、入れ歯などで咀嚼機能を回復することで認知機能の 低下を防ぐことが可能です。
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