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普段は気にならないのに、 なぜマスクをつけると 口臭が気になるの?
「マスクによって口臭が変化したというより、マスクをすることで自分の口臭に気づく人が増えたのです」
マスクと口臭に因果関係があるのではなく、マスクで気づいた人は、以前から口臭があったということなのです。
「口臭は、吐き出す息、つまり呼気の臭いです。マスクのない状態では、呼気は大気中に蒸散してしまうので、自分で臭いを感じることは、なかなかありません。でもマスクをしていると呼気が蒸散されずマスク内に留まるので、必然的に臭いを感じやすくなります」
「反対に自分の口臭は気になっても、他人の口臭が気になることは減ったのでは?」思い当たる方は結構いませんか。理由は、マスクをすることで相手の呼気が届きづらく、そもそも他人の口臭を感じる機会が減少したからです。
「マスクをしていない時は気づかないけれど、マスクをするとなんだか気になる」というような軽度の口臭の主な要因は3つ考えられます。「歯」「歯周ポケット」「舌」の汚れです。
「むし歯はなくても歯垢や歯石は臭いのもとになります。また舌の表面にある糸状乳頭と呼ばれる無数の突起に、食べ物のカスや細菌が溜まっても臭いを発生します。
自分では磨けているつもりで、実は磨き残しがあるのはよくあるケース。放っておくと、歯周病に発展する可能性もあります。まずは歯科医院でチェックをしてもらうのがよいでしょう」
小さな子どもの場合は、副鼻腔炎によって臭うケースが多いそうです。また、副鼻腔炎の代表的な症状は鼻づまりや黄色い鼻水など。鼻呼吸がしづらくなり、つい口呼吸が中心になってしまいがちです。そしてこの口呼吸が習慣化すると、今度は新たなトラブルの引き金にもなりかねません。それは、歯並びへの悪影響です。
「平常時の呼吸は鼻呼吸を習慣として、上下の唇も閉じているのが望ましいのですが、口呼吸では唇がポカンと開き、同時に顎も開くことから歯並びや顔つきに影響が生じることがあります。特に新しく歯が生えそろう時期のお子さんには影響が大きいです」
また副鼻腔炎以外にも、子どもが口呼吸のきっかけになるものがあります。実は、それがマスク。大人でもマスクをしながら運動すると息苦しくなりますが、小さな子どもの心肺機能にとっては、平常時でもマスクによる呼吸時の抵抗は結構大きいもの。鼻呼吸では息苦しく、自然と口呼吸に頼ってしまうのだそうです。
「副鼻腔炎が疑われる場合には耳鼻科の受診も考慮してあげてください。マスク生活が長引いていますので、口呼吸が癖になっていないか、口をポカンと開けていないかなど、お家でマスクなしの状態のときに様子を見てあげてください」
因みにに高齢者の場合は、口腔内だけでなく内臓系の病気が影響するケースもあります。いずれにせよ軽度の口臭が気になったら、まずは口腔内が清潔に保てているかどうか、歯と歯周ポケット、舌の3つのチェックをしてみましょう。
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